【素潜り歴20年目が教える】耳抜きのコツ、やり方

素潜りを始めて最初にぶつかる壁

 

それは耳抜きです。

 

潜れば潜るほど、水圧が原因で耳が痛くなります。

 

その痛みを取り除くことを耳抜きといいます。

 

やったことある人はわかると思いますが、耳抜きってやってみると意外と難しいんです。

 

今回は、趣味で20年近く素潜りをしていて20m潜れる私が、普段意識している耳抜きのコツを伝授しようと思います。

 

こんな人に向けて書いた記事です

・耳抜きのコツが知りたい
・耳抜きがうまくできないせいでうまく潜れない
・耳抜きの原理が知りたい

 

耳抜きの原理

耳の構造

そもそもどうして耳が痛くなるのか?

 

一言で言うと、水圧によって鼓膜が押されるためです。

 

外側(外耳)から押された鼓膜を、内側(中耳)から押し返す。

これが耳抜きです。

耳抜きの原理

 

中耳と口の中は耳管という細い道でつながっているため、口の中の圧を高めると耳管を通して中耳の圧も上がります。

中耳の中(鼓室)の圧が上がることで、外側から押された鼓膜を押し返すことができます。

耳抜きとは、外から押された鼓膜を内から押し返すこと

耳抜きのやり方、手順

息止めイラスト

 

鼻をつまんで、鼻から空気を吐き出す

 

いろいろやりましたが、この方法が最も確実で簡単です。

 

鼻から空気を吐き出す、といっても実際に吐き出すわけではありません。

鼻から空気を吐き出すように力を入れる、という意味です。

 

この感覚は初めてだとわかりにくいのですが、鼻をつまんでくしゃみをする、とか、鼻をつまんで鼻を噛むようにするような感覚に近いです。

または、鼻から空気を出している状態で鼻をつまんでみてもわかりやすいかもしれません。

 

いずれの方法も、うまくできると耳がキュっという感じになります(感覚的ですみません)。

 

素潜りの耳抜きは難易度が高い

実は素潜りの耳抜きは、スキューバダイビングなどと比べると、

  • 耳抜きのために潜れる時間(息止め時間)が短くなる
  • 頻回、確実な耳抜きが必要

という点で難しくなっています。

潜れる時間に限りがある

素潜りでは深く潜れば潜るほど、たくさん耳抜きをしなければなりません。

潜れば潜るほど、耳抜きに使う空気、エネルギーを多く必要とします。

 

限られた時間(息止め時間)の中では、下手な耳抜きや、効率の悪い耳抜きをすると潜れる時間が無駄に消費されてしまうので、なるべく上手に確実に耳抜きをしなければなりません。

 

スキューバダイビングでは、うまく耳抜きができなかったら、少し浮上したり、体勢を変えたりできます。

もちろん素潜りでも少し浮上したりはできますが、その分時間を使ってしまうので、潜れる時間が減ってしまいます。

 

水圧が一気に上がる

素潜りでは、頭を下にして真っ逆さまに落ちていくように潜行します。

そのような潜行スタイルなので、ダイビングと違ってどんどん水圧が高くなっていきます。

 

なので、耳抜きをする頻度がスキューバダイビングよりも圧倒的に多いです。

この違いがわかると耳抜きのコツも自ずとわかってくると思います。

 

・素潜りは潜っていられる時間が限られているので、確実に効率よく耳抜きをする必要がある
・水圧がどんどん上がるので、頻回な耳抜きが必要

素潜りにおける耳抜きのコツ

ということで素潜りでの耳抜きのコツを解説します。

潜る前に耳抜きする

 

潜り始めは、ほとんどの場合ジャックナイフという潜り方をします。

この潜り方はうまくできれば、スイ~っとフィンを動かさなくても2m以上潜れてしまいます。

 

ジャックナイフ

 

 

いきなりこれだけ潜れてしまうので、潜ってから耳抜きをするとタイミングが遅くなってしまう場合があります。

なので、潜る前にあらかじめ耳抜きをしておくのがオススメです。

 

潜る前に中耳の圧を高めておくことで、ジャックナイフで潜れる深さまでの耳抜きをあらかじめ済ましておこうという考えです。

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1~2m潜る毎に耳抜きする

耳抜きは頻回にやる

水圧というのは、1m潜る毎に1気圧分上昇します。

つまり、1m、2m、3mと潜っていくと鼓膜にかかる水圧も地上の2倍、3倍、4倍と増えていきます。

 

すごい勢いで水圧が上がっていくことになるので、かなり頻回に耳抜きをしなければなりません。

目安としては、はじめのうちは1~2m潜る毎に耳抜きをすることをオススメします。

耳抜きのしすぎで耳に負担をかけては元も子もないので、1~2mを目安に、自分にとって調子のよい頻度を探してみてください。

 

大切なのは、意外と頻回に耳抜きする必要がある、ということを理解することです。

痛くなる前に耳抜きする

これは素潜りに限った話ではないですが、耳抜きは痛くなってからでは遅いです。

 

耳が痛くなっているということは、それなりに強い水圧で鼓膜が押されているということです。

 

この状態での耳抜きは、強い水圧がかかっている分、強くやる必要があるので難易度が上がります。

 

実際に痛くなってからやるとわかりますが、かなり難しいですし、できないこともあります。

強い耳抜きがうまくできたとしても、力んで酸素を消費した分、息止め時間は短くなります。

 

・潜る前に耳抜きする
・1~2m潜る毎に耳抜きする
・耳が痛くなる前に耳抜きする

 

耳の痛みを放置して潜るとどうなる?

耳抜きのコツはわかったとして、そもそも痛いまま放置したらどうなるのか?

痛みが続くだけで陸に上がったら元に戻るんじゃないか?

そんな考えは甘いです。

痛みは体が発する危険信号です。痛みを放置してはいけません。

ほとんどが鼓膜に穴があく程度ですむとは思いますが、稀に、ダイビングができない病気になってしまったり、耳抜き不良を原因とした死亡事故も発生しています。

 

耳抜きができない、うまくいかない日もあります。

そういう日は無理せずその日の素潜りを中止する、という選択もできるようにしましょう。

 

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まとめ|耳抜きのコツ

素潜りにおける耳抜きのやり方、コツを解説しました。

 

今回の記事を一言でまとめると、

 

素潜りの耳抜きは痛くなる前に何回もやれ!

 

です!

上手な耳抜きを覚えて、素潜りを楽しんでいきましょう!

では!

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