キャンプといえばキャンプファイヤーやバーベキュー!そのときに必ず火をつけますね。
颯爽と火をつける姿をこどもや友人、彼女に魅せてやりたいのにうまくいかなかった。。。こんな経験ありませんか?
私はソロキャンプで初めて火起こしをしたときにぜんぜん火がつかなくて隣のカップルに「あいつ火もろくにつけれんやん(笑)」とバカにされて悔しい思いをした経験があります(そのあとそのカップルに火のつけ方を教えてもらって仲良くなりましたw)。
実は火起こしって簡単と思いきや意外に奥が深く、知識がなければ、バーナーで強引に燃やさない限り火はつきません。
読者の方々には私のような思いをしてほしくないので、この記事を書こうと思いました。
・火のつけ方、維持ができるようになる
・用途に応じて薪が自由に組める
・ライターがなくても火がおこせる
・火起こしを楽しむ
ぜひ最後まで読んでいってください。「俺はバーナーでしか火をつけないぜ!」って人も火起こしの楽しさがわかるので是非目をとおしてみてください。
火おこしの考え方
火が燃えるためには、熱、酸素、燃料の三つの要素が必要とされています。そして、火は必ず小さい火から始まります。
火をおこすとは、温度を上げること
つきはじめの火は小さいため、すぐに消えてしまいます。それは場の温度が低いからです。なので、火がついたらすぐに別のものを燃やして、また別のものを燃やして、を繰り返して火を大きくする必要があります。
火を大きくしていくことで場の温度が上がり、安定した火になっていきます。
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火がついたら終わりではない
ある程度燃え盛ってくるとその場を離れてしまう人がいますがまだ油断は禁物です。場全体の温度が高くなるまではしばらく薪を追加しないといけません。
逆に言えば、場の温度が高いまま維持できていれば火が燃え盛っていなくてもすぐに消えることはありません。
火をおこす前の準備
火起こしで最初にできる火はとっても小さいです。それを確実に大きな火にするために準備は欠かせません。
具体的には、土台の用意→薪を細かいものから並べながら薪を組む→火種を作る→火をつける→火を大きくする
といった流れです。
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土台を準備する
地面を土台にする場合は穴を掘りましょう。理由は、風の影響を極力減らして火力を安定させるためです。
ただし、最近は環境に配慮して直火(地面で直接焚火をすること)を好まない傾向があったり、キャンプ場によっては直火禁止なところもあるので、焚火台があると気兼ねなく焚火ができるので便利です。
火種のもとを作る
火起こしの準備で最も大切です。なぜなら、どんなに薪を集めても、土台を作っても、火種ができなければ火は起きないからです。
杉の葉、ススキなど、細かい枯れ葉や枯れた綿状のなるべく燃えやすそうな細かいものをあつめて着火剤にします。
市販のものであれば麻ひもをほぐしたものが着火しやすく、自然感もあるので初心者にはおすすめです。
薪を集める
まずは薪をあつめて組む必要があります。火種の火ははじめはとっっっても小さくて、すぐに消えてしまうので、あらかじめ小さな火種を大きくするため促進剤を作っておくわけです。
集める材木は、当然ですが燃えやすい乾燥している枝や木です。
木が乾いているか判断するためには、一度折ってみるとすぐにわかります。パキッと簡単に折れてしまうのであれば乾燥している可能性が高いです。触った感じの質感でも確かめてみてください。
実際探してみると、雨が降ったあとだったりで湿っている木が多いときもあります。そういう場合は落ちている枝より、立ち枯れしている木の枝を探すといいです。
立ち枯れしている木とは、枯れているけど立っている木(そのまんま)のことです。木全体が枯れている場合もあれば一部が枯れている場合もあります。
葉もぜんぜんついていなくて朽ちていそうな雰囲気がある枝を折ってみて、簡単に折れれば燃えやすい枝だと思います。
薪を集めるときはかなり小さな枝から大きな枝まで様々な大きさの枝を集めてください。理由は後述します。
薪の並べ方
木があつまったら次は薪をどう並べて、組むかです。なんとなくイメージがつくと思いますが、大きい枝を2,3本並べるよりは、小さい枝をたくさん並べた方が燃えやすいです。
理由は二つあって、表面積が大きくなることと、水分を含んでいた場合小さい枝の方がはやく水分が蒸発するからです。表面積が大きくなるというのは、燃える範囲が増えるということです。
そのため小さい枝から順番に燃やしていって、徐々に大きい枝に火を移すように薪を並べます。
薪の組み方
並べ方がわかったところで、代表的な薪の組み方を紹介します。
閉じ傘型
私がよく使う組み方です。
中央から上昇気流が発生しやすく、燃焼効率が良い反面、燃え尽きるのがはやい傾向にあります。
なぜこの形をよく使うのかというと、焚火っぽくてテンションが上がるからです。
井桁型(いげたがた)
井桁型は「井」の字の通りの組み方です。こちらも中央が空洞になることによって上昇気流が発生しやすく、よく燃えます。
燃焼効率が良すぎて燃え尽きるのがはやいのが欠点です。
この形もテンションがあがるのでよく使います。
並列型
並列型は枕木を置いて、その上に気を並列、または放射状に並べる組み方です。
料理などでよく使用され、枕木に近いほど火力が高いように組まれます。
簡単に組めて焚火料理に最適なので初心者にもおすすめです。
放射型
放射型はゆっくり燃えて、燃費がいいのが特徴です。
中央が下になるように放射状に木を並べて、中央から放射状に燃え広がるイメージで組みます。
寝ている間も火が消えないようにするときに組みますが、火事防止のため就寝時は基本的に消火するため私はあまり使わないです。
薪の大まかな組み方はわかったと思いますが、実は、適当に組んだだけでは火は広がりません。
身近にあるものやツールを使った火おこしの方法
これまで説明した通りに火起こしをすればライターやマッチを使う方法なら簡単に火がつくようになると思います。ここでは専用のツールや身近にあるもので火種を作る方法を紹介します。
電池とガムの銀紙・スチールウールを使う
電池の電力を使って簡単に火を起こすことができます。
電池のプラス極とマイナス極に電気が通るものをつなげて、つなげたもの同士をくっつけるだけです。くっつけた先から火が起こるので、これで火種を作ることができます。
下の動画では単三電池とアルミホイルでやっています。
ちなみに、車のバッテリーとブースターケーブルを使って同じように火起こしができますが、危険なので気になる方は自己責任で検索してみてください。
ペットボトルや透明袋を使う
ペットボトルなどの容器に水を入れて、光の屈折を利用した方法です。原理としては虫メガネと同じです。やったことあるひとはわかると思いますが結構時間がかかります。
下の動画でもそうですが、光の屈折を利用して火をつける場合、火をつけるものはなるべく黒に近いものが良いです。黒い方が光の熱を吸収しやすいためです。
火打石(ファイヤースターター)を使う
私はキャンプするときは基本的にライターなどは持ち歩かないため、この方法で火をおこすことがほとんどです。金属片を削って火花を散らすという原理ですね。
慣れるまでは火花を散らすことすら難しいですが、いったん慣れてしまえば余裕で火がつきます。
コツはマッチ棒のようにこするのではなく、金属をおもいっきり削り落とすようにすることです。
原始的な火起こしの方法
ここでは市販の道具を使わない原始的な火起こしの方法を集めてみました。すべて摩擦熱を使った火起こしです。原始的なだけあってどれも難易度は高いです。
火溝式(ひみぞしき)
簡単にいうと、棒をゴシゴシして摩擦で火を起こします。
この中では最も難易度が高いです。というか普通のひとには無理です。100人中99人はできないと思います。もしかしたら1000人中999人かもしれません。
でもこれができるようになったらどこへいっても火に困らない、究極の火起こしと言えます。
錐揉み式(きりもみしき)
原始的な火起こし、と聞いて普通の人が思い浮かべるのはこれじゃないでしょうか?
長い棒をひたすらぐるぐる回し続ける。下の動画では素手でやっていますが常人には無理です。やるなら軍手をつけてやりましょう。ちなみに軍手をつけてもかなり難しいです。
紐錐式(ひもぎりしき)
他の方法と違って二人で協力する方法です。二人でやる分かなり楽になりますが二人の息をあわせないといけません。
キャンプやバーベキューのレクとしてやる分にはかなり盛り上がると思います。
弓錐式(ゆみぎりしき)
上の紐錐式(ひもぎりしき)のひとりバージョンです。ひとりになるだけでかなり難易度があがります。というとかなり疲れます。
なにせ紐錐式では紐を使って両手で棒を回していたのに、弓錐式では片手でやらなければならないですからね。棒を支えるのも片手になるためかなり負担が増えます。
舞錐式(まいぎりしき)
この中では一番難易度が低い方法ですが道具の作成に手間がかかります。ただ、道具さえできてしまえば非常に簡単に火がつきます。
自然界にあるものだけでも作成可能ですが、紐をとおすための穴の作成、紐の作成、重しになる木の穴の作成など、DIY力がないと困難です。
まとめ
いかがだったでしょうか。最後の原始的火起こしはさすがに難しいですが、最後まで読んだ方は火打ち石ひとつあれば余裕で火起こしができると思います。
ただし、ライターやバーナーで火を起こすにせよ、火打ち石で火を起こすにせよ、火を起こしたあとは火を大きく広げ、維持できるようにしなければなりません。
火を起こすだけでなく、火の広げ方、維持の仕方を知ってこそ焚火や炭火に活かすことができます。
余裕で火を起こして周りのみんなをあっと驚かせましょう!
では!